今日読んだ「NYの人気セラピストが教える 自分で心を手当てする方法」がとても良い本だったので、メモも兼ねてご紹介します。
目次
心の救急箱を常備している人は少ない
身体の不調を手当てするために救急箱を常備している方は多いと思いますが、心の不調を手当てするための救急箱を常備している人はあまりいないのではないでしょうか。
私自身もこの本を読むまで「心の救急箱」という考え方がなかったので、衝撃でした。
心が傷つくことがあっても、どうやってその心を手当てをすればいいのかわからないという…。
この本では以下の出来事で受けた心の傷に対する手当の方法が書かれています(目次より抜粋)
- 自分を受け入れてもらえなかったとき
- 誰ともつながっていないと感じるとき
- 大切なものを失ったとき
- 自分が許せなくなったとき
- 悩みが頭から離れないとき
- 何もうまくいかないとき
- 自分が嫌いになってしまったとき
どれも日常生活で起こりうる出来事ですが、中にはその傷がずっと痛みをもって心に残ってしまうことがあります。
その傷がもたらす症状と、自分で手当てするための方法が分かりやすく紹介されています。
この本の強みは、最新の心理学の研究結果を基にした手当ての方法が紹介されていること。
実際に効果があることが証明されている方法だけが書かれているので、安心して試すことができます。
今まで心理学の世界で良いとされていた方法が実は科学で逆効果であると分かった…というケースも紹介されていて、各項目ごとの発見も多かったです。
その中で「誘惑に打ち勝つためにそもそも誘惑の多い環境に身を置かないようにする」というアドバイスは個人的に目から鱗でした。
たとえば禁酒中に居酒屋の多い地域に近づかないとか、ダイエット中はスーパーやコンビニの前を通らないようにしたり、周囲にダイエット中と宣言しておいて食事の誘い自体を減らしてもらうなどなど。
人間はどうしても誘惑に勝つのが難しい時があるけど、その誘惑と葛藤する回数自体を減らせば誘惑に負ける回数も必然的に減るという発想はすごく腑に落ちました。
どれだけ失敗したあとでも、自分にできることは何かしらある
7章ある中で特に心に残ったのは、6章の「何もうまくいかないとき」と7章の「自分が嫌いになってしまったとき」です。
失敗して自信がなくなる→挑戦や努力が無意味に思える→挑戦しなくなる→ますます失敗が怖くなる…という負のサイクルに陥ると失敗の傷がどんどん広がっていってしまいます。
この項目では4つの手当てが紹介されていますが、「自分の力で改善できることに力を向ける」という手当ての方法を読んでいてハッとしました。
これ、一見当たり前のことのように見えても失敗で落ち込んでいるときには忘れがちなことだなー、と。
失敗したときは失敗したという事実だけに目が向きがちですが、なぜうまくいかなかったかを客観的に分析することは大事だなと。
すると問題点が見えてくる。問題点が見えてきたら、それを解消する方法を考えてみる。
うまくいかなかったってことは、うまくいく方法もあるという裏返しなので別の方法を試す余地があるってことなんですよね。
もし別の方法が自分で思いつかなかったら、周りに相談してみたり、本やネットで調べてみたりする。
そうやっていくうちに自分にできることがまだあると気づける。
改善できる余地があるっていうのは、自分にはもっと成長する余地があるということでもあるので、そう考えると前向きな気持ちが戻ってくるんですよね。
この手当ての方法を常に頭においたうえで、失敗にめげずどんどんやりたいことに挑戦していこうと思いました。
自己肯定感を高めることで周りを変えていける
自己肯定感が低いと、自分にとって不利な環境でも必要以上に我慢してしまう傾向がある…という記述を見てドキッとしたのは、私自身の最近の出来事でそれを思わせることがあったからです。
仕事で自分にとって不利な環境に身を置くことになってしまったのですが、それに対して最初は疑問を持つ余地もなく、自分の今の実力ではどうしようもないことなのかと諦めかけていました。
「自分にはその程度の価値しかないんだ」ということばかりを考えていて、その時の精神状態はひどいものでした。
が、周りに相談したりしていくうちにこれは実力云々ではなくその指示をしてきた側がおかしいということに気づきます。
そこでその状況に対して異議を唱えながら、少しずつ環境を変えるための行動を起こしていった結果不利な環境に身を置く必要がなくなり、自分にとってプラスになる新しい環境に身を置くことができました。
環境が変わったことで自分を責めることも減ったので、環境が自己肯定感に及ぼす影響は大きいことを痛感しました。
ですが本にも書いている通り、紹介されている手当ての方法は一時的なものであり、根本的に自己肯定感を高めていくためには時間がかかります。
私自身も今回の出来事で根本的に自己肯定感が高まったとはまだ思えていないので、本で紹介されているエクササイズを実践していきます。
まとめ
「NYの人気セラピストが教える 自分で心を手当てする方法」を読み終えて、この本自体が心の救急箱だと感じました。
日々生活していると心に傷を受けることは避けられないけど、手当ての方法を知っていれば簡単には折れない心をもてて、その後の生き方にも良い影響がでそうです。
個人的には「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」と合わせて読むと、相乗効果でさらに心が強くなれるのではないかと思いました。
2冊合わせてオススメの良書です。
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